人気ブログランキング | 話題のタグを見る

楽友協会えひめ シーズン2011/12 第4回公演

楽友協会えひめ シーズン2011/12 第4回公演
大藪祐歌 ピアノリサイタル 開催
楽友協会えひめ シーズン2011/12 第4回公演_d0083273_15284496.jpg


 2011年12月12日(月)19時より、いよてつ髙島屋ローズホールにおいて大藪祐歌ピアノリサイタル「オールリストプログラム」が開催された。
 楽友協会えひめには、2度目の登場となる。前回は、2009年10月、松田奈緒美ソプラノリサイタルのピアノ伴奏者として登場、R.シュトラウスから、シェーンベルク、ウェーベルンといった現代作家の作品の魅力を伝えてくれた。
 ハンガリーリストピアノコンテストの優勝者でもある彼女が、満を持してソロで、それも、得意とするオールリストプログラムをひっさげての登場である。
 第一部は、難曲として知られるピアノソナタ ロ短調。そして後半は、ワーグナーにまつわるピアノ作品集を演奏するとあって期待は膨らむ。寒気のおとづれのせいか、客足は、にぶい。それでも時間ぎりぎりになって客席は、それなりの賑わいをもよおす。大藪祐歌登場。まずは、ピアノソナタ ロ短調。ピアニスト、聴衆ともに緊張の一瞬である。序奏は、慎重にしかし割りとあっさりと奏でる。そして最初のテーマが大胆に表現される。期待どおりの出だしだ。展開部においても、なめらかな音楽の流れは途絶えることなく、彼女ならではの世界が展開される。第3部の再現部でも、ダイナミックかつ丁寧な演奏は続く。最後は、それまでの起伏ある表現からうってかわって、静かに終わる。素晴らしい終曲であった。
 第二部は、暗い雲⇒悲しみのゴンドラ⇒リヒャルト・ワーグナー~ヴェネツィア⇒リヒャルト・ワーグナーの墓にと悲しみの重い世界が続く。第一部とは、うって変わって静かに感情を表現している。各曲への深い思い入れが感じられる名演といえよう。その後は、リヒャルト・ワーグナーの楽劇、歌劇からの曲をリストが編曲した3曲がつづく。「パルシファル」より“聖杯への厳かな行進曲”。厳粛な感じをピアノで見事に表現。つづく“夕星の歌”は、名旋律を大事にそして明解に奏でる。最後は、“イゾルデの愛の死”。力強い打鍵で始まり的確な表現で、徐々にワーグナーの官能美の世界へ引きずり込んで行く。そして最後は静かに終演。
 全体を通して、大藪祐歌のリストに対する強い思い入れが充分に感じ取れる、気持ちのこもったリサイタルとなった。

by gakuyuuehime | 2011-12-25 14:53 | 公演レポート

 

<< 楽友協会えひめ シーズン201... 大藪祐歌 ピアノリサイタル >>