イリーナ・メジューエワ ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲演奏会
2011年 02月 19日
2010年9月の公演で、すばらしい第3番、第26番「告別」、第17番「テンベスト」などを聴かせてくれたのは、まだ記憶にあたらしい。
今回は、第8番「悲愴」、そして壮大なスケールの第29番「ハンマークラヴィーア」が演奏されるとあっておのずと期待は膨らんだ。
2月10日(木)、まず第7番、いきなり気合の入った演奏。小気味よい演奏が展開される。続いて第8番「悲愴」。第1音からピアノが壊れんばかりの力強さ。メジューエワの、ベートーヴェンに対する思い入れいっぱいの、そして多くの聴衆が期待したとおりの力の入った第8番「悲愴」となった。
2月16日(水)は、第10番、第15番「田園」と小粒ながら、やはりベートーヴェンをしっかりと感じさせる演奏が続いたあと、第2部は、いよいよ第29番「ハンマークラヴィーア」。第1部は、2列目中央に席を取って聴いたが、3列ほど後ろの右側に陣取る。いきなりあの壮大なスケールのテーマが演奏される。メジューエワのベートーヴェン表現の極致と言っても過言ではないだろう。あの華奢な身体のどこからあのパワーが生まれるのか。40分余の演奏が、時間を感じさせず終了した。
次は、2011年10月20日(木)に第14番「月光」を含む4曲、10月26日(水)に最後のソナタ3曲(第30番~32番)が演奏され、全曲演奏会を完結する予定。メジューエワのベートーヴェン体験まだのかた、最後のチャンスとなります。
演奏終了後、楽友協会えひめ会員をはじめいろいろなかたから、「ハンマークラヴィーア、予想どおりすばらしかった。」「すばらしかった、もう少し大きなホールでスタインウェイフルコンで何曲か再演して欲しいね。」「ハンマークラヴィーアよかった。(40分余の大曲にもかかわらず)おかげで居眠りせずに聴けた。」「9月公演と比べ、ちょっと気合が入りすぎていたかな。」「すばらしかった。悲愴は、昨年楽友協会えひめで聴いた江川敦子さんの演奏のほうがわたしには合っていました。」などのご意見が寄せられました。 (M.I)
by gakuyuuehime | 2011-02-19 12:03 | ライヴレポート